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【揺らぐ沖縄】名護市長選告示 普天間移設反対・容認一騎打ち 市民は冷めている(産経新聞)

 沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古(へのこ)への移設受け入れの是非などを争点とした名護市長選挙が17日告示され、いずれも無所属で、新人の元市教育長、稲嶺進氏(64)=民主、共産、社民、国民新、沖縄社大推薦=と、現職の島袋吉和氏(63)=公明支持=の2人が立候補を届け出た。24日に投開票される。市長選で浮かび上がるのは、候補者それぞれのバックに控える「反対派の非市民」と「賛成派の建設業界」との意地と思惑がからんだ戦いの構図。一般市民には冷めた空気も漂っている。(高木桂一)

  名護市民うんざり…普天間飛行場移設問題と名護市長選の経緯

 17日午後、普天間飛行場の「県外移設」を主張する稲嶺氏は辺野古でマイクを握った。

 約1500人の住民の多くが稲嶺氏の演説に耳を傾けに来ると予想されていた。ところが参加したのは10人足らず。50人超の報道陣だけが目立った。

 「住民は基地問題は決着済みと受け止めている。基地に反対している人はごく少数だ」。離れた場所で眺めていた初老の男性住民は「みんなの思いは、あのときをもう一度だよ」と言葉をつないだ。

 ベトナム戦争当時、隣接する米海兵隊キャンプ・シュワブの仕事を当てこんで県内各地から大勢の人が辺野古に集まった。米兵は連日、120軒の飲食店に繰り出し、街は空前の活況を呈した。だが今ではすっかりさびれてしまった。

 市中心部のタクシー運転手(62)は「稲嶺陣営で基地反対と声を上げているのは名護に住民票がない人が大半。市外からレンタカーで来ている」と話す。

 対する島袋氏の陣営を固めるのは、基地受け入れ前提に「先行投資」を進めてきた建設業者らだという。男性会社員(52)は「集票マシンになっているのは、基地を札束とみている業者たちだ」と指摘する。

 名護市には、普天間移設の事実上の見返りとしてさまざまな交付金や北部振興事業費が支払われてきた。こうした収入が市財政に占める割合は30%近くに達するが、同市では過去5年間で建設業者10社が倒産した。

 「カネはハコものばかりにつぎ込まれ、市民の生活は相変わらず厳しい。島袋氏の基地政策は一部業者が潤う土建政治にすぎない」(飲食店経営者)

 「どちらが勝っても、さっさと基地移設を進めて、そろそろ景気や雇用の対策に本腰を入れてほしい」。前出のタクシー運転手はこう訴えた。

 ◇名護市長選      届け出順

稲嶺  進 64 元市教育長 無新【民】【共】【社】【国】【沖】

島袋 吉和 63 市長    無現〔1〕【公】

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